スギヤマ薬品の薬剤師

 杉山貴紀は何故過労死
したのか?

 

 

平成19年5月29日第15回口頭弁論(証人尋問)

 

尋問調書

 

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証人:被告会社証人 K氏

 

□14:35〜15:20 -主尋問-
    
質問者:被告会社代理人 江坂弁護士 
■15:20〜15:47 -反対尋問-
    
質問者:原告代理人 中谷弁護士
■15:47〜15:49 
-反対尋問-
    質問者:原告代理人 岩井弁護士
■15:49〜15:50 
-反対尋問-
    質問者:原告代理人 水野弁護士

□15:50〜15:51 -再主尋問-
    
質問者:被告会社代理人 ●弁護士 
◎15:51〜16:00 -補充尋問-
    
質問者:裁判官
 

 

 

-------------------------------

14:35〜15:20-主尋問-
被告代理人(江坂弁護士)
乙第22号証を示す
この書類は見覚えありますね。
      
はい,あります。
   
これは,あなたのお話を弁護土のほうで聞き取りして,ワープロに落として,内容を確認してもらって,署名押印してもらったものですね。
      
はい,そうです。

乙第34号証を示す
この書面も見覚えありますか。
      
はい,あります。
   
あなたの署名押印がありますね。
      
はい。
   
この書類も同様ですね。
      
はい,そうです。
   
両方とも内容に間違いがないということで確認してもらって,署名押印したということでいいですか。
      
はい,そうです。
   
この陳述書の中で,今訂正したいことはありますか。
      
私は,19年1月31日にスギヤマ薬品を退職しまして,現在,某で働いております。
   
被告を今年の1月31日に退職したということですか。
      
そうです。
   
スギヤマ薬品を退職した理由は何ですか。
       
取りたい資格がありまして,時間的に融通の利く仕事に変わろうと思いましたので,退職しました。
   
大学卒業後の被告スギヤマ薬品での経歴は,乙第22号証に記載されてるとおりでよろしいですね。
   
はい,間違いありません。

そうすると,あなたは,平成12年10月16日から平成13年5月20日までの間,永覚店で貴紀さんと一緒に働いていたということでいいですか。
   
はい,そうです。

約7か月間ということですね。
   
はい,そうです。

永覚店に勤務していた当時,あなたはどちらに住んでいましたか。
   
T市の実家に住んでおりました。

実家でだれかと一緒に住んでいたんですか。
   
私の母と弟の3人で住んでおりました。

まだ当時は結婚してなかったんですね。
   
はい,しておりませんでした。

貴紀さんが永覚店に配属されたのは,あなたが永覚店に配属される前の平成12年5月16日ということでいいですか。
   
はい,そうです。

あなたが遅れて永覚店に配属になったんですが,そのときの永覚店で働いてる方の構成員はどんなでしたか。
   
正社員といたしまして,E店長,杉山貴紀さん,私の3人で,パート,アルバイトは,約17名ほどの構成でした。

パート,アルバイト含めて大体20人くらいということですか。
   
はい,そうです。

あなたが永覚店にいる間,この人員の構成というのは変化がありましたか。
   
はい。平成13年4月16日から,Kmさんが仮配属になりまして,平成13年5月16日から正式な配属になりました。

正社員が,Kmさんの配属によって4人になったということですか。
   
はい,そうです。

パート,アルバイトについてはどうですか。
   
入れ替わりはあったかもしれませんが,人数はほとんど変わりませんでした。

あなたが永覚店にいる間は,ずっと20人前後が働いていたということですか。
   
はい,そうです。

永覚店の店舗の開け閉めについてお聞きします。永覚店の開店時間と閉店時間はそれぞれ何時だったか覚えてますか。
   
開店時間が午前10時,閉店時間が午後9時になります。

店舗のかぎはだれが持っていましたか。
   
私,E店長,貴紀さんです。

店舗のかぎの開け閉めは,だれが行っていたんですか。
  
E店長がほとんどで,E店長が休みのときは私が行っておりました。

貴紀さんが,かぎを持ってますよね。
   
はい。

店舗の開け閉めをするということはあるんですか。
   
あります。

どんな場合にやっていたんですか。
   
私が朝,出勤のときに渋滞して遅れそうになったときに,貴紀さんにお電話をして,開けてもらったことがあります。

貴紀さんのほうが先に店舗に着くような場合,あなたが遅刻しそうな場合ということですか。
   
はい,そうです。

かぎを貴紀さんが閉めるということはどうですか。
   
閉めるということはありませんでした。

あなたが休んでるときは分かりますか。
   
E店長がかぎの開け閉めをやっていたと思います。

そう思うということね。
   
はい。

あなたが,朝お店のかぎを開けるときは,何時ごろ行くようにしていましたか。
   
朝9時過ぎには着くようにしておりました。

あなたが店に着いた後,開店まで時間がありますね。
   
はい。

その間に行う仕事というのはあるんですか。
   
特にありませんでした。

早く着いて,何をしてるんですか。
   
当日の段取り,今日何をするか,そういったものを考えておりました。

事務室で座ってるということですか。
   
そうですね。

勤務部分で,早番と遅番と通しと3つありますね。
   
はい。

貴紀さんが早番や通しのときには,彼は何時ぐらいにお店のほうに出てきてましたか。            
   
早番,通しですと,9時半から大体開店のぎりぎりのときもありました。

基本的には,あなたがかぎを開けて待ってるという形なんですか。
   
はい,そうです。

あなたが永覚店に勤務していた当時,あなたの立場と仕事というのはどのようなものでしたか。
   
ナンバー・ツーといたしまして,店長の不在時に店長代行として職務を果たしておりました。

ナンバー・ツーとしての仕事というのは,どういうものですか。
   
ナンバー・ツーの仕事としては,アルバイトやパートさんの勤務調整や,現金過不足や小口精算といった書類の提出や,あとは,毎日のスケジュールの調整や,倉庫整理等を行っておりました。

あなたがされてたことで,ナンバー・ツーじゃない仕事というのはどういう仕事ですか。
   
私も担当者としまして,ベビー用品や紙おむつや日用雑貨品の担当の商品を持っておりました。

従業員さんとして担当が与えられるという部分と,あとは,ナンバー・ツーとしての立場と仕事があったということですか。
   
はい,そうです。

あなたが永覚店に勤務してる当時の貴紀さんの永覚店における立場と仕事というのは,どういう内容でしたか。
   
医薬品の接客と販売が主な仕事でした。

担当は,どういうことでしたか。
   
医薬品と医療雑品の担当を持っていました。

それは薬剤師として接客の業務があるのと,あと担当社員としての業務があるということですか。
   
はい,そうです。

担当社員の仕事というのは,どういうことをするんですか。
   
主に,担当パートさんがいるんですが,担当パートさんの指導です。

監督とかもするんですか。
   
はい。

具体的にはどういうことなんでしょうか。
   
毎週発注業務というのがあるんですが,そういった発注するときの数のアドバイスや,商品を隨列する際のアドバイスを行っております。

発注については,何かマニュアルのようなものがあるんですか。
   
あります。

それに従ってパートさんが行ってるということですか。
   
はい,そうです。

商品の品出し,陳列,前出し,発注は,店舗内では,作業自体はだれがやることになっているんですか。
   
パートさんが行っております。

パートさんの仕事ということですか。
   
そうです。

担当社員が自分の担当商品についてそういう作業を行うことはあるんですか。
   
手伝うことはありますが,そういった作業が中心になることはありませんでした。

原告側では,貴紀さんが重い荷物を持って店舗内を走り回っていたという主張をされてるんですけれども,その点はどう思いますか。
      
重い荷物は特にありませんでした。本当に重たい荷物といっても紙おむつくらいで,パートさんでも運べるようなものだと思います。
   
走り回るということはどうですか。
      
特にありませんでした。
   
店舗内を走るということについて,お店や会社のほうから何か指導されてることはありますか。
      
走り回りますと,お客様とぶつかってしまい,お客様に御迷惑になるということもありましたし,研修中に走り回らないようにということは言われておりました。
   
先ほどのナンバー・ツーのお仕事ですが,店長とナンバー・ツーと,あと一般の社員とでは,仕事の内容は,簡単に言うと,どこが違うんでしょうか。
      
店長やナンバー・ツーというのは,人とお金と商品の管理を主に中心の業務として行っております。
   
店舗全体の人,物,お金の管理をやってるという感じですか。
      
はい,そうです。

乙第3号証を示す
これは見覚えありますね,こういう書式は。
      
はい,あります。
   
ローテーション表と呼んでるものですね。
      
はい,そうです。
   
このローテーション表というのは,だれがどのように作成してるんですか。
      
E店長が作成をしておりまして,毎月7日までにブロック長に,各個人の希望を聞いてファックスをします。
   
一応ファックスする期限があるようなんですが,ファックス後にローテーション表の内容が変更になることはあるんですか。
      
はい,あります。
   
どういう場合に変更になるんですか。
      
病気とか急用ができた場合に,ローテーションの変更がある場合があります。
   
このローテーション表,先ほどちょっと混乱があったんですが,データとペ一パーがあると思うんですけれども,このローテーション表のデータ自体はだれが保管しているんですか。
      
E店長がパソコンのほうに保管をしております。
   
それは店舗内の店舗のパソコンですか。
      
そうです,店舗内のパソコンです。
   
各人はペーパーを持ってるわけですか。
      
はい,そうです。
   
E店長も,ペーパー自体は一応手元にはあるわけですね。
      
はい,そうです。
   
まず,データはE店長が管理してるんですが,これはデータとして保管がされているんですか。
      
毎月更新をされていきますので,先月の分はもう更新されてなくなっております。
   
上書きしてしまうということですか。
      
はい,そうです。
   
ペーパーはどうでしょうか。
      
ペーパーは,毎月16日が来ましたら各個人で捨てておりました。
   
その人が取っておけば残ってるけどということですか。
      
はい,そうです。
   
基本的には,皆さん要らなくなるということですね。
      
はい。


乙第4号証を示す
これも同じく勤務ローテーション表です。これはどうして残っていたんでしょうか。
      
これは,私が持っていましたフロッピーにデータとして残っておりました。
   
これは,どうしてあなたがそのデータを持っていたんでしょうか。
      
私が店長になったときのために,練習用としてフロッピーにデータを落としておりましたので,それが残っておりました。
   
たまたまそれ1つだけフロッピーに持って帰ったんですか。
      
はい,そうです。

乙第8号証の1を示す
これは,あなたが永覚店で働いているころの勤務表ですね。
      
はい。
   
この勤務表への印鑑の押印というのは,どのようにされていたんですか。
      
本来ですと,勤務終了後に押さないといけないんですが,まとめて印鑑を押していたのが現状です。
   
会社からは毎日押しなさいということだったんですか。
      
はい,そうです。
   
まとめて押すというのも程度があると思うんですが,どれぐらいまとめて押してた記憶ですか。
      
大体半月分くらいまとめて押していました。
   
その勤務表の残業時間は,だれがどのようにして記載するんですか。
    
E店長と話をして,確認をして,記載するものです。
   
だれが記載するんですか。
      
E店長です。
   
一応E店長と話をして,確認して記載するということですか。
      
はい,そうです。
   
今の残業時間というのは,ここの「時間外休出」というところの記載のことなんですが,これはだれが記載するんですか。
      
E店長です。
   
これは,あなたと確認して入れるということなんですか。
      
はい,そうです。
  
その勤務表の備考欄の認め印というのは,いつ押しますか。
      
毎月13日から15日までの締めの期間に認め印を私が押してました。

乙第8号証の2,5,6を示す
これは共通して時間外休出の欄の記載が全くないんですけれども,どうしてなんですか。。
      
私とE店長が話をして確認したのを,記入するのを忘れてしまいました。
   
今の残業時間の確認ですけれども,それはいつごろやっていたんですか。
      
確認は,その日です。もしその日ができなけれぱ,翌日や出勤の日に確認をしておりました。
   
これ,ひと月分全部書いてないということなんですけれども,これはどういうことなんでしょうか。
      
これは確認はしたんですが,記載するのを忘れてしまったのが現状です。
   
記載するのはE店長の仕事ということですか。
      
そうです。
   
乙第22号証のあなたの陳述書に戻りますが,そこでは平成13年3月1.6日から5月20日までのあなたや貴紀さんの勤務状況が記載されてるんですけれども,あなたの記憶としては,ここで述べられてることで間違いないですか。
      
はい,間違いありません。
   
これは,乙第22号証の作成時から4年以上前のことなんですけど,どのように記憶を喚起しましたか。
     
当時の特売日の日や,催事や,セコムの時間や,勤務ローテーションや,納品日のサイクルを思い出して,思い出せる範囲のことを書かせていただきました。
   
当時,特売日や納品日というのは決まっていたんですか。
     
決まっておりました。
   
あるだけの資料を見て思い出したということですか。
      
はい,そうです。
   
貴紀さんが亡くなったのが,平成13年6月7日ですね。
      
はい,そうです。
   
亡くなる前の1か月間のうち,あなたが貴紀さんと一緒に仕事をしたのは,平成13年5月7日から5月20日までということですか。
      
はい,そうです。

乙第2号証の14を示す
これは,貴紀さんの平成13年5月度の勤務表ということですね。
      
はい。
   
これを見ますと,5月の4,5,6は,貴紀さんは連休を取ったことになってますね。
      
はい。

乙第3号証を示す
ローテーション表を見ますと,5月の4,5,6は,やはり連休という予定になってますね。
      
はい。
   
この連休は,貴紀さんはちゃんと取ったんですか。
      
はい,取りました。
   
この連休中に貴紀さんは何をしてたかという話を聞いたことがありますか。
      
彼女の実家があります金沢に帰ったと聞いております。
   
何か旅行について覚えていることはありますか。
      
お酒をお土産として頂きました。
   
原告側は,貴紀さんは勤務表上休みになっている日にも出勤していたという主張をしているんですけれども,貴紀さんがお休みの日に出勤して仕事をしたというのは,あなたは記憶ありますか。
      
ありません。
   
貴紀さんがお休みの日にお店に顔を出すということはあるんですか。
      
店の様子を見に遊びに来るということはありました。出勤ということではありません。
   
お休みの日に貴紀さんが永覚店に顔を出す,そういうことは,あなたが永覚店に勤務してる間に,どれくらい記憶がありますか,あなたの体験として。
      
二,三回あったと思います。
   
お店に顔を出して,貴紀さんは何をしてるんですか。
      
店の様子を見に来たという感じで,特に仕事をしてるということではありませんでした。
   
売場に立つとか,そういうことはありますか。
      
ありませんでした。
   
パートさんと話をしたりすることはあるわけですよね。
   
はい。当日店に来たときに気付いたことをアドバイスしていたことはあったと思います。

会話として,仕事の会話も出るということですかね。
   
はい,そうです。

お休みに顔を出して店にいた時間というのは,どれくらいですか。
   
二,三十分ほどだったと思います。

乙第22号証の24ページを示します。43項,平成13年5月7日のことだと思いますけども,「ローテーション表上は『通し』でしたが,『遅番』に変更になり」という記載があるんですけれども,こういうことはよくあったんですか。
   
はい,ありました。

これは先ほど言われた急病とか急用とかいうことじやなくて,仕事の3つの区分ね,出社とか出勤の時間が急に変わるということだと思うんですけれども,そういうことが時々あったということですか。
   
はい,ありました。

貴紀さんはどうでしたか。
   
遅番が1時間早く出勤したり,そういった変更がありました。

同じく乙第22号証の45項,26ページの中段下辺りに,5月9日,閉店後,貴紀さんがアルバイトの女性と話をしていたということが述べられてますね。
   
はい。

こういうことは何度かあったんですか。
   
はい,ほぼ日常的にありました。

貴紀さんが話をしていた相手というのは,どんな方がいましたか。
   
アルバイトの女性でMさんやSさんやKyさんやKhさんです。

その話の内容は,どんなことを話してますか。
   
主に雑談が中心の内容だったと思います。

時間的にはどれくらいだったか,記憶してますか。
  
ほとんどが二,三十分だったんですが,長いときですと,1時間ほどもありました。

貴紀さんは,仕事の後にアルバイトの女性と食事に行ったりということはあったんですか。
   
私も,貴紀さんとアルバイトの女性と,仕事が終わってから食事をしたこともあります。

あなたなしで,貴紀さんがアルバイトの子と御飯を食べに行ったというような話は聞いてないですか。
   
聞いたことがあります。

本人からですか。

それとなく,本人から聞いたかもしれないですが,聞いたことはあります。

Aの協賛セールの話を聞きます。乙第22号証の32ページ,53項,「5月17日は」で始まりますが,この日はAの協賛セールの初日であったということでいいですか。
   
はい,間違いありません。

この日は,陳述書で,7時36分にみんなで一緒に店に入ったということですが,あなたはお店に入ってすぐ何か仕事を始めたんですか。
   
その日の段取りを考えてました。

着替えたり,段取を考えたりしてたということですか。
   
はい。

杉山さんはどうでしたか。お店に入ってすぐ仕事を始めましたか。
   
貴紀さんも着替えをして,たばこを吸いながらコーヒーを飲んでいました。

その様子は覚えてますか。
   
はっきりとは覚えてないんですが,ありました。

朝出勤して貴紀さんがたばこを吸うというのは,記憶の中にありますか。
   
あります。

毎日のようなことということでいいですかね。
   
そうですね,日常的にはなっておりました。

あなたや貴紀さんが,A協賛セールの初日に実際に仕事を始めたのは,何時くらいからだという記憶ですか。
   
午前8時過ぎからです。

当日,あなたがまず最初に行った仕事は何ですか。
   
店頭に当日の日替わり品の商品の陳列を問屋さんや応援の方に指示をしました。

問屋さんの応援などの人が来てたということですか。
   
はい,そうです。

その陳列の作業自体は,応援の方たちが行ったということですか。
   
はい,そうです。

8時から貴紀さんは何をしていたと思いますか。
  
貴紀さんも問屋さんや応援の方に指示をして手伝っていたと思います。

その日替わり商品というのは,担当があるわけですか。
   
はい,あります。

自分の担当商品の日替わり商品について携わっていたということですか。
  
はい,そうです。

その日替わり商品の陳列というのは,時間はどれくらい掛かったか記憶ありますか。
   
二,三十分ほどで終了いたしました。

8時から始めて,二,三十分で終わったということでいいですか。
   
はい,そうです。

日替わり商品の陳列の指示ですとか,手伝い以外に,貴紀さんが開店までに行う仕事としては,どのようなものがありましたか。
   
特にはなかったんですが,担当の商品のチェックや当日のレジの責任者でしたので,その注意事項の確認を行っていたと思います。

今,レジの責任者とおっしゃいましたけど,当日のA協賛セールの貴紀さんの担当というのは,レジの責任者ということでしたか。
   
はい,そうです。

そのレジ係の担当責任者というのは,仕事としては何をやるんですか。
   
レジの業務の監督です。レジがスムーズにいくように,監督です。

自分で自らレジに入るということなんですか。
      
いえ,違います。レジは担当が決まっておりましたので,入ることはありませんでした。
   
その日は混雑が予定されてるから,ふだんと違った担当責任というのがあったんですか。
      
はい,ありました。
   
開店準備自体は,いつごろ終わった記憶ですか。
      
午前9時ごろには終了しました。
   
準備が終わった後は,何をしてた記憶ですか。
      
9時30分ごろまで休憩をしておりました。
   
その9時半というのは,何か意味がありますか。
     
その当日出勤のパートさんやアルバイトさんが出勤する時間だったからです。
   
パートさん,アルバイトさんは,9時半集合ということだったんですか。
      
はい,そうです。
   
その日,お店自体は何時に閉めたんですか。
      
午後9時過ぎです。

乙第12号証の3 1 3を示す
これは,レシートですよね。
      
はい。
   
初日のレシートということなんですか。
      
はい,間違いありません。
   
これ,レジは何時に締めたかは,どこを見たら分かりますか。
      
313の一番下の時間です。
   
これ,横に長くなってますけれども,一番下のところに「21:16TM」と書いてあると。
      
はい。
   
ですから,9時16分に締められたということでいいですか。
      
はい,間違いありません。
   
じゃ,9時16分前にはお店はもう閉めたということでよろしいんですね。
      
はい,そうです。

そのレジ切りという作業は,大まかにいうと,どういうことをやるんですか。
   
当日の売上げを数える作業です。

勘定して,金額が合うか合わないか,見なきゃいけないわけですよね。
   
はい,そうです。

金額が合った後は,どうするんですか。
   
警備会社の金庫に入れます。金庫というか,その保管先である金庫に売上金を入れます。

通常の日,日常の日ですと,レジ切って,警備会社の金庫に入れるまでの時間というのは,どれくらい掛かるんですか。
   
大体15分ぐらいです。

作業は,あなたが出勤のときはだれがやってるんですか。
   
出勤のときは,私がほとんどやっておりました。

そのAとの協賛セールの初日のレジ切りについて,何か覚えてることはありますか。
   
当日のレジの金額が合わなかったことは覚えてます。

お金がなかなか合わなかったんですか。
   
はい,そうです。

そういうときは,どうするんですか。
   
数え直します。

数え終わったのがどれくらいか,時間としては覚えてますか。
   
午後10時ぐらいです。

そのレジ切り,レジ精算が終わった後は,何をしていたか記憶してますか。
   
私,E店長,貴紀さん,Kmさんと,まあ今日忙しかったんだよってことで話をしておりました。

どこで話をしていましたか。
   
休憩室でしておりました。

その話をしてた状況というのは,どんな感じだったか覚えてますか。
   
感じですか。

何か食べたり飲んだりとか。
   
お茶を飲んだりとか,ちょっとお菓子を食べたりはしておりました。
   
で,その日は全員が一緒に帰ったんですか。
      
はい,帰りました。
   
レジが精算された後,当日のうちにやっておく仕事というのは何かありましたか。
      
特にありませんでした。
   
その翌日のために何か準備するものはないんですか。
      
特にありませんでした。翌日に応援の方と一緒にやるような作業でした。
   
翌日,また応援が来てもらえるということなんですか。
      
はい,そうです。
   
以後,3日間,協賛セールが行われたんですが,その3日間の社員の方の店舗に来る時間というのは,何か決められてたんですか。
      
朝の8時30分の集合になりました。
  
それは,だれが決めたんですか。
      
E店長です。
   
じゃ,従業員の人は8時半集合ということで決められたということですかね。
      
はい,そうです。
   
その協賛セールの間,初日は一緒に行ったんですけども,あとの3日間,朝のお店のかぎを解錠してたのはだれですか。
      
E店長です。

乙第22号証を示す
22ページの38項にちょっと日にちがE協贅セールからさかのぼりますけども,平成13年4月30日,次の23ページのところまできますと,最後にセコムをセットした,施錠したのが,翌日の午前2時48分ということになっておりますけども,これはあなたが1人で施錠したということで間違いないんですか。
      
はい,間違いありません。
   
この日は,なぜこんなに遅くなったんですか。
      
やらないといけない仕事がありまして,それをやっておりまして,やっているうちにおなかがすいて,それで眠ってしまいました。

今,お店が閉店した後にあなたがしなければならない仕事があると言いましたよね。
   
はい。

それは,どんなものだったんですか。
  
アルバイト,パートの勤務時間の調整や,デイリーワークという1日の業務のスケジュールの作成や,催事企画の計画の作成といったものがありました。

そういう仕事というのは,だれが行わなければいけない仕事なんですか。
   
ナンバー・ツーである私の仕事です。

店長もこういう仕事はするんですか。
   
店長も,はい,しております。

貴紀さんが今列挙したような仕事をすることはあるんですか。
   
ありませんでした。

貴紀さんが閉店後にしなければならない仕事というのは,どのようなものがありますか。
   
特にありませんでした。

それから,あなたが貴紀さんが閉店後にお店に残って仕事をしているところというのを見たことはあるんですか。
   
いや,特に見たことありません。

店長が休みのときで,あなたと貴紀さんが出勤して,閉店後,一緒に店を退店すると,そういうことは何回ぐらいあったんですか。
   
五,六回ほどありました。

五,六回というのは,あなたが永覚店で一緒に勤めてる7か月の間ということですか。
   
はい,そうです。

店舗から帰るときに従業員2人で退店しなさいと,そういう指導,指示が会社からなされたことはありますか。
   
はい,ありました。

それは,いつごろあったんでしょうか。
   
私がAs店に異勣してからになりますので,平成13年の6月下旬ごろであったと思います。
   
あなたが永覚店に勤務しているときは,そういう指導はあったんですか。
      
ありませんでした。
   
当時,どうしてそのような指導がなされたのか,理由を聞いたことはありますか。
      
はい,あります。
   
それは,どういう理由だったんですか。
      
K店の強盗事件があったからです。
   
K店で強盗事件があったのがきっかけになったということですか。

と聞いております。
   
あなたは,永覚店以外にも被告会社のドラッグストアで働いてますよね。
      
はい。
   
他のお店と比べて,永覚店というのは何か特徴がありましたか。
      
暇な店だと思いました。
   
暇というのは,どんな感じなんですか。
      
お客様の出入りが本当に少ない店でした。
   
1日のうちの時間帯ですると,どんな感じになるんですか。
      
午前の忙しいときと,あとは夕方が忙しいときはあったんですが,それ以外はほぼ暇な時間帯でした。
   
そうすると,お昼から夕方までは余り忙しくないということですね。
      
そうですね。お客様の出入りがほとんどないような状況もありました。
 

15:20〜15:47-反対尋問-                                                            ページTOPへ
原告ら代埋人(中谷弁護士)
先ほど,乙第22号証と乙第34号証はあなたが作成されたということでしたかね。
      
はい。
   
この作成方法についてお伺いしたいんですが,乙第22号証を拝見すると,ここには,まず勤務ローテーション表に基づいて毎日の勤務を書かれているように記載されてますね。
      
はい。
   
勤務表,分かりますか。
   
はい。

勤務表には,早番とか遅番とか通しの記載はありませんね。
   
はい,ありません。

勤務ローテーション表には,その区別は書いてありますね。
   
はい,あります。

永覚店における当時の時間外管理の方法をお伺いしたいんですが,時間外働務をした場合はだれが勤務表に書き入れるんですか。
   
E店長です。

店長が書き入れるの。
   
そうです。

あなたではないのね。
   
はい,そうです。

店長が休みの日は,先ほどの主尋問だと,翌日か翌々日になるんですか。
   
そうですね。

それも店長が書き入れるの。
   
そうです,はい。

時間外勤務をすると,当然,割増し賃金が付きますよね。
   
はい。

この割増し賃金の管理は,会社はどうやってやっておられたんですか。
   
会社といいますと。

スギヤマ薬品。
   
管理ですか。

うん。あなたに給与を支払うでしょう。
   
はい。

その支払う時間外の管理。時間は,どうやって把握されてたんですかとお伺いしてるの。
   
把握は,勤務表です。

勤務表に基づいて。
  
はい。

これは,勤務表を店長が記載した後,本部のほうに送られるんですか。
   
はい,送ります。

それで,給与計算をするんですか。
   
そうですね,はい。

まああなたもその後店長をされてるから,そういうシステムは分かりますよね。
   
はい,分かります。

そうすると,勤務表以外に本部のほうで時間外の時間を知る方法というのは何かあるんですか。
   
勤務報告書というのがありまして,それを毎月13日から15日に本部のほうにファックスしておりました。

そうすると,勤務報告書というのは勤務表以外に存在するということですか。
   
はい。

勤務報告書には,何が記載されるんですか。
   
労働時間ですね。

各人の労働時間が各日ごとに記載されるんですか。
   
いえ,違います。毎月です。

全体だけが記載されるの。全体の総時間が記載されるんですか。
   
各個人のですね。

各個人の総労働時間が記載されるの。
   
総労働時間と,あと残業時間が記載されますね。

そういう報告書を毎月送ってたんですか。
   
そうです,はい。

その勤務報告書というのは,今も本部に残ってるんですか。
   
いや,すべては残ってないと思います。

何年管理とか,それは分かりますか。
   
具体的に分かりません。

勤務報告書は,何に基づいて作成するんですか。
   
勤務表に基づいてです。

貴紀さんがおられた当時のことをお伺いしますが,あなたは先ほどナンバー・ツーだとおっしゃいましたが,あなたのスギヤマ薬品における資格は何級だったんですか。
   
資格ですか。

うん。就業規則に資格は書いてあるでしょう。
   
はい。

何級ですか。
   
ちょっとすみません,はっきりと覚えてません。

管理職になると,何級になりますか。
   
Mの,人によって違うと思いますが,1級だと思います。

3級から管理職になるんじゃないの。
   
ああ,すみません。GとMというのがありまして,勘違いしておりました。

3級から管理職になるよね。
   
はい。

あなたのところの就業規則にはそう書いてあるね。
   
はい。

分かりますか。
   
分かりますよ,はい。

当時は,あなたは管理職ではなかったですね。
 
そうですね。

一般職だったということで間違いはないですね。
   
はい,間違いありません。

時間外手当は付く,そういう立場でしたね。
   
そうですね,はい。

あなたの陳述書の中で,ワックスがけをして非常に遅くなったということが記載されてますね。
   
はい。

書いた覚えがありますか。
   
あります。

このとき,あなたは時間外勤務の申告をしたんですか,しなかったんですか。
   
しておりません。

これは,その当日遅くなって,翌日ですか,自分が何時まで働いたかを店長に話をしたんですか。
   
そうですね。はい,話をしました。

何時というふうに報告されたんですか。
   
具体的にはあれなんですけど,報告したのは覚えてますけど。

どういう報告をされたのか言ってみてください。
   
こういう時間になったということをですね。

報告された。
   
はい。

その上で,店長はあなたの時間外労働の時間を記載しなかったんですか。

自分の今後の経験に。

記載したか,記載してないか,まず聞いてる。
   
それは,してないです。

記載してない。
   
はい。

それは,あなたと店長との相談で記載しなかったんですか。
   
いえ,違いますね。相談というか。

だれがそういう判断をしたの。相談でなかったとしたら,店長の判断で記載をしなかったということですか。
   
いえ,えっとですね。

あなた,遅くなったという報告をしたんでしょう。
   
はい。

明らかに時間外だよね。
   
はい。

その報告をしたけれど,時間外労働の時間は記載しなかった。この判断をしたのはだれかということを聞いてるの。相談ではなかったとお答えになったから,じゃ店長の判断ですかと私は聞いてる。だれの判断ですか。
   
時間の判断は,店長ですね。

そうすると,店長は,あなたから夜,時間外労働をしたというのを聞きながら,店長の判断で時間外勤務を付けなかったと,こう聞いていいですか。
      
うーん,報告ですか。
   
店長が記載しなかったということでしょう。あなたはそう言われたでしょう,今。
      
そうですね,はい。
   
深夜に及んだ時間でも,あなたの報告を聞いていても,店長は時間外労働を付けないということができたシステムなんですね。
      
いや,そういったシステムはないです。
   
そういったシステムではないのに,システムから外れたことをされたということですか。
      
いえ,自分の経験になると思って,申告をしてしたものですので。
  
あなたが自分の経験になると思ってしたのは分かったけれど,しかし,あなたから時間を聞きながら,それを時間外労働に入れなかったのは,店長の判断なんでしょう。
      
はい。
   
そうすると,スギヤマ薬品では,当時働いている労働者が自分の経験になると思って申告すれば,時間外労働から店長が外すことができた制度だったと聞いていいですか。
      
うーん,システムとしてですね。
   
そういうことでしょう。システム外のことをされてたんですか。
      
そのときはということですね。
   
そのときのことを聞いてるんです。
      
・・・・・・・・・・・・・・・。
   
いいですか。何かお答えになりますか。
      
いいえ。
   
じゃ,次のことを聞きます。

乙第8号証の5を示す
これは,Kさん,あなたの勤務表ですよね。
      
はい,そうですね。
   
ここには,日々の時間外の勤務,時間は全く記載がありませんね。
      
はい。

「時間外休出」という欄ですね。全く記載ないですよね。
   
はい。

これは,あなたが報告されなかったんでしょうか。
   
そうですね。報告するのを忘れており‘ました。

あなたが日々報告するのを忘れていた。
  
はい,そうです。

そうすると,日々忘れて,1か月間ずっと忘れ続けたと聞いていいんですか。
   
いや,大体半月分ぐらいはまとめて報告することありましたけど。

1か月間ずっと空白だよね。
   
そうですね。忘れてました。

1か月間忘れた。
   
はい。

1か月間,日々あなたが報告を忘れて,どうして最後に21時間という計が出るんですか。
   
E店長と相談をして,碓認をして,決めました。

決めた。
   
こういうふうだねってことで,お互いに確認をしてですね。

そうすると,1か月間たってから,総時間はこれだねって決めたの。
   
決めたというか,話をして,そういうふうにお互いが話を,確認をとりながら。

その,そういうふうにの中身を聞いてるんですよ。
   
ですから,E店長と私で,当時はこうだったねっていうことを確認してですね。

当時はこうだったねはいいんだけど,あなたがE店長と相談して決められた中身というのは,この月は何時間だったねということなんですかとお伺いしてるの。
   
その総労働時間ということですか。どういうことですか。

時間外計の時間は何時間だったねという相談をしたんですかとお伺いしたんですが。
   
計21時間という相談はしておりません。
   
そういう相談はしてない。
      
はい,してません。
   
どういう相談をされた。
      
日々確認をして,で,偶然21になりましたけど。
   
偶然21になった。
      
はい。
   
日々確認をされたということですが,勤務ローテーション表も,これは変更があったということなんでしょう。
      
はい,そうです。
   
それは変更されて,その上で勤務ローテーション表を見ても,当日何時にあなたが店に出たか,それから何時に店を出たか,これ,みんな分かるんですか。
      
はっきりとは分かりません。
   
分からんよね。
     
はい。
   
そうすると,大体これぐらいだろうかということで,ローテーション表を見ながら決めていったと,こういうことですか。
      
大体ですか。
   
うん。大体になるんじやないですか,きちんと分からなけりゃ。
      
そうですね。その当時の納品日とか,そういったものを参考にしながらですね。
  
納品日等も参考にしたら大体こうだろうということで,1日1日決めていったと,こう聞いていいですか。
      
うーん,その大体というのはあれですけど。
   
大体になるんじゃないの。
      
そうですね。それを参考にしながらというのはありますけど。

乙第8号証の6を示す
6も同じくひと月間,各個別の日については「時間外休出」の欄は何も書いてありませんね。
      
そうですね,はい。

おまけに,この6では「時間外計」欄も書いてありませんね。
   
はい。

そうすると,これは1か月間,まあ計2か月間,あなた,日々の報告を忘れたということになるのかな。
   
はい,そうですね。

2か月忘れた。
   
はい。

前1か月忘れた後,時間を推定した後,また店長も何も聞かずに1か月間過ごしたと,こういうことになるの。
   
そうですね。後で確認をしたことになりますね。

後で確認した結果は,どこに書いてあるんですか。
   
結果は,E店長の記入漏れになりますね。

記入漏れって,乙第8号証の6には何も記載ないよね。
   
はい,そうです。ないですね。

あなたが相談をして推定した結果も,ここには記載がないですね。
   
はい,ここにはないですね。

あなたは,この月,時間外手当はもらってるんですか。
   
もらっております。

時間外手当,ちなみに何時間でもらってますか。覚えがありますか。
   
はっきりとは覚えてません。

大体でどうですか。
   
ちょっとすみません,分かりません。

21時間ではなかったですか。
   
すみません。はっきりとは覚えてませんので。

21時間であったか,なかったか,このことについてはどうですか。それも覚えがないですか。
   
そうですね,はい。

覚えがない。
  
はっきりとは分かりません。

あなたの給与明細書を見れば分かるわね。
      
そうですね,はい。
   
乙第22号証の3ページを見てください。「同年4月16日ないし5月15日の勤務ローテーション表(以下,5月度表といいます)の写しを入手することが出来」たと書いてありますね。
      
はい。

乙第3号証を示す
このあなたが参考にした勤務ローテーション表なんですが,これは会社側から証拠で出されてる乙第3号証を見られたんですか。どうでしょう。
      
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。

甲A第23号証を示す
あなたがここで参考にされた5月度表というのは,甲A第23号証のほうなのか,乙第3号証のほうなのかを聞きたくて質問をしてるんです。この5月度表で証拠に出てるのはこの2つだと思うので,どちらを参考にされたのかなと思って聞いてるんですが。基本的には同じもののはずなんですが。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。

どっちを基にして書いたか聞きたいんです。分からなければ分からんでもいいし。
      
はい,ちょっと分かりません。
   
甲A第23号証の5月「12」「13」のところを見てください。乙第3号証では「12」「13」の部分がコピーの関係かはっきり写ってないですが,甲A第23号証では「12」「13」のところが「休」を消して「C」になってますよね。
      
はい,そうですね。
   
それで,どちらをあなたは基に書かれたのかということを私は聞きたくて質問をしてるんです。
      
………すみません,ちょっとはっきり。
   
分かりませんか。
      
はい,すみません。
   
甲A第23号証の12日,13日の休みをCに変えたものを見た記憶はありますか。
      
はっきりと分かりません。

乙第4号証ないし乙第6号証を示す
乙第4号証は,先ほどフロッピーに入ってたとおっしゃったものですかね。
      
そうですね,はい。
   
乙第4号証は,一見して明らかですが,先ほどの乙第3号証や,その次の乙第5号証あるいは乙第6号証のように,手書きで書き入れた,休みを消してBに変えるとか,Cに変えるとかした痕跡が余りないですね。
      
はい。
   
あなたがフロッピーから打ち出しただけのものなんですか。
      
そうです,はい。
   
そうすると,ローテーション表という勤務予定を書いたものであって,その後の勤務調整を経たものではないと聞いていいですか。
      
はい,そうです。
   
本来は,先ほどの乙第3号証で見たように,もともとの勤務ローテーション表という予定表に勤務調整をして,いろいろと変更した上で,勤務が確定していくんですね。
      
そうです,はい。
   
そうすると,その前のものだと,こういうことですな。
      
はい。
   
次の質問に行きます。あなたの記憶の中で,貴紀さんの勤務について,あなたが一緒の間,月に1日も通し勤務がなかったと,そういうときってありましたか。全く通し勤務が入らないという月があったか。
      
はっきりとは覚えてません。
   
そうすると,あなたの記憶ではどんな記憶なんですか。通しが多かったという記憶なのか,通しと遅番,早番が半々だったという記憶なのか,あなたの記憶の中でどんな記憶なんですか。
      
通しは,少なかったと思います。
   
薬剤師さんの場合は,通し勤務が多かったんではないんですか。
      
いや,遅番や早番のときもありました。
   
もちろん遅番や早番のときもあったんだろうけれど,薬剤師さんとしては通し勤務が多かったということではないんですかとお伺いしてるんですが。
   
違います。

あなたは,以前,労働基準監督署で事情を聞かれたことがありますね。
   
はい,あります。

そこではどう述べたか,覚えていますか。
   
通しが多かったと言ってますね。

しかも,薬剤師だからと理由まで付けて言ってますね。
   
はい,そうですね。そのときは。

そのとき言いましたね。
   
はい。

覚えてますね。
   
覚えてますね。

今言われたことと違いますね。
   
はい,違います。

なぜ,違ってるんですか。
   
そのときは薬剤師の不在のほうが問題になっておりましたので,そのときはそういうふうに答えました。

そうすると,うそをついてると承知の上で違ったことを言ったとおっしゃるんですか。
   
はい,そうです。

そうすると,あなたが勤務していたスギヤマ薬品の不利にならないように,この労働基準監督署の聴取ではうそをあえて言ったと,こういうことですか。
   
はい,そうです。

そういうことをあなたはされるわけですね。

そうですね,はい。

あなたの記憶の中で,貴紀さんがかぎを開けたというのは,これは先ほどの主尋問では,何か遅刻しそうになったときにあったということを言われてますね。
  
そうですね,はい。

それ以外に,陳述書の中でも,一度貴紀さんがあなたより早く来ていたということが記載されてましたよね。これは同じ日なのかしら,違う日なのかしら。
   
はっきり分かりません。

それもはっきり覚えてない。
   
はい。

そうすると,何回貴紀さんが開けたかというのもはっきりは覚えてないんですか。
   
二,三回だったと思いますけど。

二,三回だという記憶がある。
   
はい。

あなたは,その後,永覚店からAs店ですか。
   
はい。

そちらへ転勤されたんですね。
   
そうですね。

その転勤をされるに当たって,転勤した後は,あなたの業務といいますか,ナンバー・ツーとしての業務は,これはだれが引き継いだんですか。
   
貴紀さんです。

先ほどの主尋問であなたがナンバー・ツーの業務としていろいろと挙げられたことは,貴紀さんが引き継いだということになるんですか。
   
そうですね,はい。

あなたが先ほどやっておられる業務の中には,夜終わってからやる業務のことも言っておられたけれども,その仕事も貴紀さんに引き継いだんですか。
   
それは,引き継いでないです。

そういう業務は,あなたはナンバー・ツーの業務ではあったけれど,貴紀さんには引き継がなかった。
   
そうですね,はい。

それは,何か理由があるんですか。
   
理由というのはないですけど。

理由はない。
   
E店長に引き継いだというのもありますんで,全部が全部は引き継いでないです。

ただ,先ほどあなたが挙げられたうちでは,アルバイト,パートの勤務時間の調整だとか,催事企画の作成だとか,店長もするけど,基本的にナンバー・ツーがやるんだとお答えになったでしょう。
   
はい。

こういう仕事をあなたは貴紀さんに引き継いだんですか,引き継がなかったんですか。
   
貴紀さんには,すみません,はっきりとは覚えてないんですが。

はっきり覚えてないの。
   
はい。

が,何ですか。はっきり覚えてないということなのか,何か続くのか,どっちですか。
   
いや,はっきり覚えてません。

お金の出納関係のことについて,貴紀さんに引き継いだんでしょう。
   
そうですね。それ,引き継ぎました。

それは,引き継いだんだよね。
   
はい。

あなたが勤務を変わってからも質問があったと書かれてるもんね。
   
はい。

夜間,金庫にお金をしまうこと,これは店長がやって,店長がいないときはあなたがやってたんでしょう。レジ締めた後。
   
そうですね,はい。

その仕事は,貴紀さんに引き継いだんでしょう。
   
はい,そうですね。引き継ぎました。

そうすると,あなたが変わってから以降は,貴紀さん,その業務もやってたということになるんですか。
   
それ,店長不在時っていうことですね。

うん。

はい。

あなたはいなくなってるんだから,そう想像できるということだよね。
      
はっきりとは言えませんが,そういうふうにやってたと思いますけど。
 

15:47〜15:49-反対尋問-                                                        ページTOPへ
原告ら代理人(岩井弁護士)
あなたは,永覚店でE店長が不在のときには通し勤務でしたよね。
      
はい。
   
その場合の時間外労働は,何時間付けてもらってましたか。
      
夕方に休憩を入れないときは,2時間です。
   
あなたの勤務表を見ると,1か月ずっと1しか付いてない月があるのは分かりますよね。
      
はい。
   
そうすると,それは通し勤務がなかったということですか。
      
夕方に休憩を取って1時間というのもあります。
   
通し勤務をやっても1時間しか残業を付けてもらえないということなんですか。
      
夕方に休憩を1時間入れておりましたので,1時間です。
   
そうすると,開店から閉店まで2時間休憩を入れる日があるということなんですか。
      
はい,そうですね。そういったときもありました。
   
そうすると,あなたは通し勤務のときには休憩入れるか入れないかも含めて,ちゃんとE店長に時間外手当を付けてもらってたと,そういう認識ですか。
      
はっきりとは覚えてないんですが。
   
分からないの。
      
そういうふうにしたこともありますので,具体的にそういういつかっていうのは分かりません。
   
だから,通し勤務で時間外労働1時間しか付けてなくて,本当は休みを取ってないという日もあるんですか。
       
いや,休みを取ったときは1時間にしておりますので。
   
いや,そういう日があるのかという質問なんですが。私の質問は,通し勤務をしたけれども,時間外手当が1時間しか付いてない日はあるのかという質問です。
       
ないです。
 

15:49〜15:50-反対尋問-                                                         ページTOPへ
原告ら代理人(水野弁護士)
甲A第24号証を示す
6月の勤務ローテーション表ですが,Kさん,あなたの欄を見ますと,5月21日から線が引っ張ってありますが,これは5月21日からAs店へあなたが移られたからということですね。
      
そうですね。
   
5月21日からあなたは移られたんですね。
      
はい,そうです。

原告ら代理人(中谷弁護士)
先ほどの引継ぎの関係でもう1点だけ聞かせてください。あなたがやっていた日用雑貨の仕事,担当社員としての仕事は,だれに引き継いだんですか。
      
貴紀さんです。
   
貴紀さんにそれも引き継いだということですか。
      
はい。全部ではないんですが。
   
日用雑貨の主なものは引き継いだと聞いていいですか。
      
そうですね。主なものは,はい。
 

□15:50〜15:51-再主尋問-                                                         ページTOPへ
被告代理人(●弁護士)

先ほど反対尋問で,ワックスがけの作業があって,それにあなたが立ち会ったという御質問がありましたね。
      
はい。
   
そのことについてお聞きしますが,貴紀さんがあなたと一緒にワックスがけの仕事に立ち会ったことはあるんですか,ないんですか。
      
ありません。
 

◎15:51〜16:00-補充尋問-                                                         ページTOPへ
裁 判 官

勤務表について伺いますけれども,勤務表には最後にあなたの認め印を押す欄がありますよね。
      
はい。
   
これは,どういうことを確認して押すんですか。
      
出勤日にちゃんと印鑑が押してあるかっていうのを確認をして,あとでまとめて。

それ,勤務表に出勤の印鑑が押してあるかの確認。だけですか。
   
と,あとは休み,当時の出勤日の確認をして押します。

残業時間の確認はしないんですか。
   
認め印を押すときは,すみません,確認はしてるときとしないときもありました。

要するに,あなたが認め印を押した後に残業時間が記載されて,本部へ送られることがあったということですか。
   
そういったときもありました,はい。

あなたが月に何時間働いたのかを最後に確認しないという状態において,E店長なりがその勤務表を送っていることがあったというふうに伺っていいんですか。
   
その確認,勤務表に時間外を記入せずに送ってるということですね。

それをあなたも確認しないで迫られたことがあるということですね。
   
はい,後で報告は受けるんですが。

それから,貴紀さんは,これまでの尋問からしますと,いろいろ積極的にお仕事を学ばれようとしてたというふうに聞こえてくるんですけれども,それはあなたの印象としてはいかがですか。
   
私も裁判官の方がおっしゃるように,何事も意欲的に取り組んでたと思います。

仕事を学ばれようとしていた。
   
はい。

具体的にどういったことを学ぼうとされていましたか。
   
商品の陳列の方法とか,あとはどうしたらお客様が増えるかというようなことを学ぼうとしていたのは感じ取れました。

貴紀さんは薬剤師ということで,将来は店長になることが一応予定されていた方ですか。そういう方向性としては。
   
いや,ちょっと分からないですね。

例えば,在庫の管理の関係ですとか,あとアルバイトの方の労働の管理とかに関して,何かあなたから教えたりとか,こういうふうに自分はやってるよとかいう雑談的な感じでもけっこうですけども,そういう話をされたことはありますか。
      
あります。
   
それから,あなたの認識からすると,永覚店は暇なお店だったということを先ほど証言されていましたが,ちなみに永覚店のお店の規模からしますと,何人ぐらいのお客さんが入ることをもって忙しいというふうにあなたは感じますか。
      
1日当たりですと,700人とか800人,700人ぐらいだと思います。
   
永覚店は黒字でしたか,赤字でしたか。

その当時は,赤字だったと思います。
   
最後に伺いますけど,貴紀さんが入店された後に,年をまたいでますけども,忘年会とか,そういった会合みたいなのはなかったですか。お酒が入るような会というのは,全くなかったですか。
      
う一ん,そういう忘年会ですか。
   
忘年会じゃなくてもけっこうです。
      
すみません,はっきりとは記憶しておりません。あったかもしれないんですけど。

裁 判 官
ちょっと前提的な質問かもしれませんけど,この永覚店というのは,大体お店の広さというのは何平米ぐらいあるんですか。
      
平米ですか。
   
平米でも坪でも。
      
坪数ですと,200坪ですね。
   
そのうち,杉山さんが主に受け持ってたエリアというのが,この店の中で言わばあるんですかね。
      
エリアはあります。
   
医薬品と紙製品ですか,
      
と,あと医療雑品ですね。
   
それは,大体店のどのくらいの広さを受け持ってたんですか。要は,200坪のうちの大体どのぐらいを持ってたかなと。
      
売場面積ですと,いろんな倉庫とかも入っちやいますので,1割か2割だと凪います。
   
200坪の1割か2割という聞き取り方をしていいんですかね。
      
はい。
   
杉山さんが主に動かれる範囲というのは,その医薬品,紙製品,医療雑品,その範囲のところを主に動き回るということなんですかね。
      
そうですね。そういったところをですね。
   
あと,パートが大体17人ぐらい常時いたということですけれども。
      
パート,アルバイト含めてですね。
   
これは,いろいろシフトがあると思うんですけれども,常時店として大体確保する人数,出勤してる人たちというのは,何人いたということですか。お店に出てきてる人間の数ですね。
      
10名前後は出てると思います。
   
じや,半分強ぐらいがいつも出てきて,半分弱ぐらいの人が,シフトなしということで,休んでるということですかね。
      
そうですね,はい。
  
あと,杉山さんは,いろいろ仕事はあったと思いますけれども,もちろん医薬品の接客販売が一番中心であるんですけど,ふだん,日常業務の中で時間をかけてた業務というのは,医薬品の接客販売以外に,その次ぐらいに多くかけてた仕事というのは,何だったんですか。
      
季節ごとのボードっていうのがあるんですが,そういったポードとかポスターをよく作ってました。
   
売出しのための広告のような。
      
いや,ちょっと違うんですけど,こう天井からつるすような,例えば花粉症のときに飾るような陳列物とか,あとはポスターを,まあ作業していました。
   
そういうものは,大体いつの時間帯に作っていたんですか。
      
営業時間中です。

被告代理人(●弁護士)
先ほどのワックスがけの関係をもう1つお聞きしますけど,先ほどあなたは反対尋問の際に言いかけて止まってしまったところがあると思うんですが,要するに,ワックスがけのためにあなたが残業した時間がこの勤務表の時間には記載されなかったというのが結論ですね。
   
はい,そうです。

その理由のところなんですが,あなた自身が何か先ほど将来うんぬんということを言いかけて止まってしまったとこがあったんで,どういうことだったんですか。
   
将来,自分が店長になったときに,その剥離ワックスというのはどういったものかというのを見といたほうが自分の中ではいいと思いましたので,自分の申請で付けませんでした。Eさんと話をして。

自分の申請で。
  
申請というか,私の仕事としてですね。

残業時間の申告をしなかったということですか。
   
はい。

そうすると,こう伺ってよろしいですか。あなた自身が何時間の残業を付けてくれということをE店長に言ったにもかかわらず,E店長がそれを拒否したというような事実はあるのかないのか。
 
それは,ないです。

飽くまで,あなた自身の判断だったということですか。

はい。

 

-終-

 

 

 

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